ヒマラヤ山脈の北側に広がる、平均海抜4,500mの「チベット高原」そのほとんどが、かつてラサを都とする独立国「チベット」でした。
でも今、チベットという国はありません。中国の一部になっています。
「世界の屋根」と呼ばれる高原地帯で、牧畜や農耕をなりわいとし、主に仏教を信仰する「チベット人」が600万人ほど暮らしています。なぜ、「チベット」はなくなってしまったのでしょう?
圧倒的な武力でチベットはすぐに陥落し、1959年、指導者のダライ・ラマ14世(→)がインドに亡命。北インドのダラムサラにチベット亡命政府を樹立しました。
チベットは、中国のチベット自治区と四川省・青海省・甘粛省・雲南省の一部として組み入れられ、現在では中国の一部になっています。一方、15万人余りのチベット人が亡命し、今もインドやネパールの難民居留地で暮らしています
そして今、チベットの中では? [→【2】チベットの何が問題?(短)へ]