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鳥葬の国、チベット
(1992年@アムド某所)

チベットというと「神秘」!「秘境」!
そのイメージを裏付ける代表選手が「鳥葬」かもしれない。
よく「鳥が魂を天に運ぶ」なんて言われるが、これは大嘘だ。
鳥葬の段階では、すでに魂は抜かれており、死体は肉の塊にすぎない。
魂は次の転生へ向かってとっくに旅立った後。
すでに用済みの肉は、ただでさえ貴重な燃料をつかって燃やすのではなく、
鳥に布施してさらなる善行を積もうという合理的(?)な発想だ。
チベットにも森林が豊富な地帯は多くあり、そこでは火葬も普通に行われる。

アムド地方某所の大きな僧院の裏山にある鳥葬場。タルチョに囲まれている。近づいていくと、衣服の切れ端や靴が散乱していた。やがて、骨があちこちに散らばっているのが目に入り、気がつくと人骨がごろごろ転がるど真ん中に立っていた。鳥が食べやすいように鳥葬職人が死体を解体するためのマナ板やナタも無造作に転がっていた。

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