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「寺には行くな」と言われたけれど
(1992年アムド・ンガパ)

1992年10月、アムドの小さな街ンガパ。
対外未開放のこの街に到着したその日、
公安に「寺に行くな。写真を撮るな。」と言われた。

ンガパの街の中心は大きなチョルテン(仏塔)で有名なキルティ・ゴンパという大きな寺だが、畑の真ん中にあるセー・ゴンパもなかなか味がある。
公安の「警告」を無視してキルティ・ゴンパに出かけたら、たまたま別の寺からやってくる高僧を出迎える群衆で門前は大にぎわい。その中に公安の姿もあり、やばいやばいと思って退散してきた。で、街はずれにあるセー・ゴンパにやって来たというわけ。

セー・ゴンパの小坊主たち。
ちなみに、セー・ゴンパは、チベット仏教の中でもチョナン派というマイナーな宗派の寺。近くの丘の上には大きなボン教の寺もある。

チベットでは、どこに行ってもお寺は再建工事中。セー・ゴンパもしかり。壁画は先に完成していた。壁には妖艶なヤブユム像(男女の神仏が抱き合ってるやつ)が乱舞している。寺にいるのは小坊主ばかり。

今頃は完成して、きらびやかなチベタン・カラーに彩られているんだろうなあ。

寺の敷地を囲むように延々と続くマニ車廊とその内側。
全部まめに回すと、かなりの重労働!

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