I Love Tibet!>>紀行>>1994・ラサ点描

1994 ラサ点描
(1994年@ラサ)

チベットといえば「篤い信仰」。
長いことチベットに関わってきたのに、
いまだに菩提心のかけらも持ち合わせない僕だが、
信仰の現場を訪れて、そのホットな信仰心に触れるのは、大好きだ。

トゥンチェン(チベタン・ホルン)を吹く小坊主たち。実は練習風景である。クンデリン寺の隣りにあるバマ・リの丘の上で、わいわい騒ぎながら。肺活量に自信ある方、挑戦してみましょう。ラサの酸素は低地の60%だというのを忘れずに!

ある寺の僧坊で。小坊主いわく、後ろにかかっているタンカ(仏画)は「1000年前のもの」。多少割り引いて考えたほうがいいが、「文革の間は土の中に埋めて守った」というのは本当らしい。僧衣を身に着けていないのは「数をごまかすため」。チベットの僧院には「定員」が定められているが、実際の在籍者はそれを大きく上回っている。1996年、同じ僧坊を訪ねたが、彼らはいなかった。

カムのカンゼからやってきた骨董品商が住むアパートの豪華な祭壇。同じ出身者どうしがチームを組んで、ときには少々荒っぽいこともやりながらラサで稼ぐ。頭(かしら)いわく、「たんまり稼いで、故郷の寺を建て直すんだ。それが俺の夢だ」。東チベットのお茶「チャ・タン」(塩入りブラック・ティー)をごちそうになった。何も買わなかったけど。


I Love Tibet!>>紀行>>1994・ラサ点描